経済と政策

21世紀のグローバル化社会は、既存の理論や政策では解決困難な未知の諸課題を次々と私たちに投げかけています。地球環境問題、世界的な貧富の格差拡大など、どれを取っても”Thinkglobalyactlocaly”の取組み強化が求められています。この分野では、企業と行政、そして地域社会で、世界と日本が直面している諸問題の解決のための政策を創り出していく主体的能力の育成を目標としています。「経済と政策分野」は、(ア)世界と日本が直面する諸問題を、地球的視野でかつ歴史的に理解する能力の獲得、(イ)そのための基本的リテラシーとしての語学力、インターネットや情報機器を駆使した情報へのアクセスと処理能力の獲得、(ウ)知識を単なる抽象的知識に留めず、問題解決のための生きた知識とするために、現実問題に密着した政策形成能力の獲得、を通じて教育目標の達成を追求します。この分野が期待する学生像は、豊かな感性とヒューマニズムを持ち、世界と日本が21世紀に直面する様々な諸問題の解決に貢献したいと考えている学生諸君です。想定される進路は、国内外の民間企業、シンクタンク、コンサルタント、国家・地方公務員、そしてNPOやNGOなどの市民団体です。

いま、経済学がおもしろい

鳥畑与一 教授

(国際金融論)

「失われた20年」と言われる深刻なデフレという日本経済の病魔、そして「100年に一度」と言われたリーマン・ショック以降の世界経済危機を前に、経済学の真価が問われています。これまでの常識が通じない!混迷の度が増し、新しい理論や政策が求められる今だからこそ、生きた学問としての経済学のおもしろさが増していると言えます。単なる暗記や解釈ではすまない、現実の問題をどう解決するのかというリアリティが経済学にますます求められているからです。
例えば、一昨年の総選挙では、デフレ経済をどう克服するのか、日本銀行はどういう金融政策を展開すべきか、中央銀行としての独立性はどこまで尊重されるべきなのか、そもそも日本銀行の金融緩和政策だけでデフレ経済を克服できるのかをはじめ、経済政策の有り様が大きな争点になりました。この一つ一つの経済政策の選択が、とりわけ若者である君たちの将来を大きく左右するのであり、経済学を学ぶことの必要性も増していると言えます。
「経済と政策」分野は、経済理論と現実の交差する領域であり、現実に埋もれることなく、かつ理論に硬直的に呪縛されることのない創造的な知的探求が最も楽しめます。昨年、私の金融ゼミでは、どうすればデフレ経済を克服できるのか?信用金庫をはじめ地域金融機関は地域経済活性化にどういう役割を果たせるのか?という課題にチャレンジすべく、インフレ・デフレなどの理論勉強を基礎に、日本銀行静岡支店や三島信用金庫本店などへのヒアリング調査を積み重ねました。日本銀行では支店長自ら説明して頂き、三島信用金庫では関係各部署が連携して対応してくれました。学生の知的探求に対する社会の期待はとても大きく、静岡大学生という「印篭」を手に現場にどんどん飛び込んでいけるというのも魅力の一つです。

ポートフォリオのひとつに学問を

江沢謙甲 さん

ワコールインターナショナル香港勤務・2002年卒業

晴れて大学生になっても、それは所詮キャンパスという空っぽの箱を与えられただけに過ぎません。勉強・スポーツ・恋愛・バイト等、空っぽの箱に何をどれだけ詰込むかは皆さん次第です。ただ、せっかく大学に通うのに勉強しないのはもったいないですね。人文学部では、学科の枠に捉われず、カフェテリア式に学問が学べます。好きな学問を見つけ、大学を利用してとことん勉強するのもいいでしょう。私は学生時代、興味を抱いた開発経済学を研究室で恩師につきっきりで教えていただいていた経験があります。そして留学や大学院進学という夢を叶えられ、今の社会人生活の糧となっています。勉強しないのは恥ずべきことではなく、もったいないことです。是非あなたの学生生活のポートフォリオの中に少しでも学問を入れてみてください。