比較言語文化コースの教育

-比較文学文化・言語学-

 比較言語文化コースは、比較文学・文化と言語学の2分野から構成されており、国や地域といった枠にとらわれない、より広い視野から研究教育を行うことを目的としています。
比較文学・文化分野は、さらに、比較文学と比較文化に二分されますが、両者は密接に関連しあっています。比較文学は、異なった国や地域の作品(作家)をいくつか取り上げ、相互の影響関係や類似特徴の研究を行います。対象は、日本を初め、諸外国の文学作品、さらに神話や伝説、民話など多岐に渡ります。それ以外にも、例えば、ジャンル別(伝承文学、幻想文学など)の研究、翻訳にかかわる問題など、様々なテーマを扱います。一方、比較文化は、文化の相違が文学(芸術)の中にどのように反映されているか、文学者が外国(または自国)についてのイメージを作品にどのように生かしたかなど、幅広い問題を研究対象とします。詳しくは http://www.hss.shizuoka.ac.jp/lang/hibun/を参照して下さい。
言語学分野は、日本語(方言も含む)や英語、ドイツ語などといった我々に馴染みのある言語ばかりでなく、いまだ十分に解明されていない少数民族の言語も対象に含め、言語の構造や体系、ある言語と他の言語との関係、言語とそれをとりまく言語外事実との関わりなどを研究します。詳しくはhttp://www.hss.shizuoka.ac.jp/lang/linguistics/を参照してください。

大学時代の特権

川原瑠莉 さん

比較言語文化分野・2012年度卒業

みなさんは大学に何を求めて入学しますか。学問、サークル活動、留学など人により様々だと思いますが、大学の四年間はこれまでの「学校」とは違い、何を学ぶか、時間をどう過ごすか自分で選択することが出来るとても自由度の高い特別な期間です。
私は大学で出会った友達や先輩、先生から影響を受け、約一年間休学して韓国(静大の提携校である慶北大学)へ留学に行ったのですが、他国の常識や生活様式を知り、韓国や日本も含む外国の学生との出会いを通して、将来に対する見方が変わり、考え方も世界観も大きく広がったように感じます。
みなさんも四年間という長い、しかし限られた時間を使って、見た事のない物を見て、行った事の無い所へ行って、会った事のない人に出会い、知らないものを増やしていってください。それが出来るのが大学時代の特権ではないかと思います。

近本写真

言語聴覚士として「ことば」に取り組む

近本望 さん

言語学分野・益田地域医療センター医師会病院勤務・2005年度卒業

私は、2014年から言語聴覚士としてはたらいています。言語聴覚士は、主にコミュニケーションに障害を持つ方と関わります。ことばの状態を分析し、その方に合った訓練や指導を実施し、生きる力を支援していく仕事です。私は静大を卒業して10年以上になりますが、大学時代に抱いた「ことば」と「人」への思いが、現在の私の原点となっていると思います。
「人」とつながり、「ことば」を探求する。このおもしろさや難しさは、大学の授業で経験したフィールドワークという調査研究でも学びました。自分とは年代も住む場所も異なる方に出会い、生活背景や思いが反映された「ことば」に直に触れることができました。このときの新鮮な驚きは今も大切にしています。また、仲間とともに採取したことばを聴き、ああでもないこうでもないと分析した経験も、今に活かされています。
私は現在病院に勤務しています。様々な背景を持った方のことばに触れ、毎日が勉強です。現場は教科書通りではなく、「ことば」も「人」も一筋縄ではいかずとても厄介です。それでも向き合っていこうと思えるのは、大学生活の中で直接体験して得られた純粋な思いが、私を支えてくれているからかもしれません。