対人援助職の倫理的・法的対応力の育成

対人援助職の倫理的・法的対応力の育成 page 21/68

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対人援助職の倫理的・法的対応力の育成

対人援助職の倫理的・法的対応力の育成多文化共生社会における臨床実践力と実証的研究能力の向上■評価評価は,チェックシートを用いて,複数教員が一人ひとりの質疑応答をもとに評価を行った。前頁に実際に用いたチェックシートを示す。チェックがついているものは,参加学生の多くが指摘をしたものである。■講評研究の意義や,研究によって被験者が被る可能性のある危険に関しては,多くの学生から指摘がなされた。具体的には,「そもそもこの研究はどのような形でPTSD患者の治療に貢献しうるのか」,「CTではなくMRIを使うのはなぜか」,「MRIを受けることによってPTSD患者がパニックになった場合の補償は十分なのか」などである。研究計画書では,MRIによって偶然発見された疾患の情報を研究参加者へは伝えないという方針であったが,この点に関してもディスカッションがなされた。ある参加学生からは,診察を目的としているわけではない以上,具体的な疾患名を述べるのではなく,医療機関の受診を促すことにとどめるべきだという実践的な提案がなされた。以上のように,多くの学生が重要な論点に気づき,有意義なディスカッションを行っていた。他方で,4.研究者の資質についてはまったく指摘がなされず,8.個人情報の保護のうち,個人情報の管理方法や保存期間に関しては指摘がなされなかった。初めての審議において,申請された研究そのものに審議が集中し,研究する人に目がいかなかったことはやむを得ないが,この点については講義の際にもポイントの一つとしてあげたので,今後はより強調した形で伝える必要がある。また,個人情報の管理方法に関しては,1年生である受講生には気づきにくい点であったと思われる。ただし,本専攻においても機微な情報を扱う以上,研究前に個人情報の保護に関してはしっかりと伝える必要がある。今後は個人情報の保護をテーマとした講義を設けることも検討する必要があるだろう。19