対人援助職の倫理的・法的対応力の育成

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対人援助職の倫理的・法的対応力の育成

(5)地域の専門職と取り組んだ実習公開講演会と実習「医療界にまんえんする,QOLと緩和ケアの誤解を解く」2010年3月20日(土)静岡市産学交流センター7階大会議室第1部講演医療界にまんえんする,QOLと緩和ケアの誤解を解く中島孝先生(独立行政法人国立病院機構新潟病院副院長)第2部実習個人のQOL評価(SEIQoL)とはなにか?実習で体験する中島孝先生(同上)後藤清恵先生(心理療法士,新潟大学生命科学医療センター准教授)専攻主催で上記の公開講演会を開催した。QOLと緩和については,国際的にも,医療者や対人援助職の間にも大きな誤解が蔓延している。QOLは本来,患者の主観的な満足度を表すものである。ところが,医療や福祉の現場で,ADL(Activities of Daily Living日常生活動作:食事・更衣・移動・排泄・整容・入浴など生活を営む上で不可欠な基本的行動を指す.介護の必要性の判定指標にも用いられている)とほとんど区別されていない状況も見られる。ADLは,患者が日常生活動作をどの程度できるかを他者が客観的に判断して得ることができる。医療職や介護職が,患者がいままでできていたことができなくなったのを見て,「QOLが下がった」と表現することがよくある。そこから,さらに「生きる価値」の低下,治療中止や「尊厳死」という発想へ導かれやすい。シーコールについて説明する中島孝先生こうした誤解の背景に,QOL評価法(測定ツール)の問題がある。講演では,講師の中島孝先生より,広く普及しているQOL測定ツールの問題点が指摘され,それに代わる画期的な測定ツールSEIQoL(シーコール)(個人の生活の質評価法)とその意義が紹介された。講演後の第2部では,実際にSEIQoLを用いて患者のQOLを判定する実習を行った(写真)。本講演・実習は静岡駅近くの利便性のよい会場で開催したため,当日は地域の対人援助職も実習に参加し,QOLについての誤解に気づくとともに,SEIQoLという新しい測定ツールの意義について理解を深めることができた(参加者の感想参照)。QOL評価実習26