対人援助職の倫理的・法的対応力の育成

対人援助職の倫理的・法的対応力の育成 page 32/68

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対人援助職の倫理的・法的対応力の育成

映画Roots of Many Colorsと講演・シンポジウム2010年5月31日よくわかる。このことは,多文化共生社会の中で対人援助を考えていくうえで,非常に重要な基礎となるであろう。上映会では,この映画の監督宮ヶ迫ナンシー理沙さんと出演者1名を招き,上映後,監督,出演者とシンポジウムを開催し,越境移動を経験した移民の子どもたちにどのように寄りそい,ケアするのか,そのことをめぐる意味について,活発な討論が交わした。映画の上映と監督・出演者による解説を組み合わせることで,多文化共生が進展する現場の状況を,個人の視点から理解することができ,対人援助の教育プログラムを進めていくうえで,多くの示唆を得ることができた。Roots of Many Colorsは,2008年に製作され,各地で自主映画上映会が企画されてきた。私たち,「日本人」が日本のことを「心象地理」(心に描かれる地理感覚)として思い浮かべるとき,日本という地域は,昔から「日本人」という「民族」集団によって構成され,現在も,そしてこれからもそうあるべきという規範は,現在でも根強く残っている。しかし,その一方で,グローバル化が進展する日本社会には,「日本人」という枠組みからははじき出されてきた人たちが数多く居住する。この映画は,「外国」にルーツをもち,日本で育った10代から20代の若者たちに焦点を当て,かれらの生い立ちや,現在の日本での生活,将来に向けての希望,そしてかれらのアイデンティティを描いた作品である。映画に登場する若者たちの多くが,日本で育ってきたなかで,とりわけ日本の学校社会において,たとえ「日本国籍」をもっていても,「外国人」「外人」として,さまざまな差別やいじめの経験を受けている。その一方で,かれらをとりまく大人,地域社会,同じ境遇の他の若者たちから,大きく助けられもしてきた。この映画を見ることで,多文化共生の進展する日本社会において,子どものころに日本にやってきた,移民の「1.5世」と言われるかれらが,日本でどのような経験をしてきたのかが上映後の講演・シンポジウム30