静岡大学    ドイツ言語文化研究室

【報告】名作エッセンス朗読会

10月28日(金)17:00より大学会館3Fホールにて行なわれた「名作エッセンス朗読会」が無事に終了しました。

   ドイツ語班 プログラム     
 
ゲーテ作

「野ばら」

「魔王」

『ファウスト』より
「糸を紡ぐグレートヒェン」
朗読者
岩倉 沙奈(言語文化 1年)
祝 熠文(言語文化 2年)
白木 菜々美(言語文化 1年)
仁科 太一(言語文化 4年)

字幕操作
坂田 摩帆(言語文化 4年)

協力教員
大薗 正彦(言語文化)

 パンフレットより

ゲーテの詩や劇作品はモーツァルトやベートーベン,シューマンなどの大作曲家によって歌曲やオペラとして曲がつけられました。その中でも特にシューベルトの歌曲は有名であるだけでなく,ゲーテの豊かな詩の世界を音楽的なダイナミズムで表現しています。

ドイツ語班は名作エッセンス朗読会において,シューベルトが作曲したゲーテの詩・劇作品から3つを選び,朗読します。私たちの朗読を通してシューベルトの創作意欲をかき立てたゲーテの詩のもつ豊かなドイツ語の響きを感じとっていただければ幸いです。

野ばら(Heidenröslein)
1771年にゲーテがシュトラースブルクに滞在していた際に書かれた詩です。シューベルトやヴェルナーの作曲が有名ですが,他にもブラームスやベートーヴェンといった作曲家によって曲がつけられました。

この詩に出てくる野ばらのモデルは,ゲーテが1年ほど交際していたフリーデリーケという女性だとされています。フリーデリーケ本人は結局,独身のまま生涯を終えました。

魔王(Erlkönig)
中学の音楽の授業などで知っている方も多いかもしれません。1782年のジングシュピール『漁師の娘』(Die Fischerin)の一部として作詞されたものです。

元はデンマークのとある伝説を謳ったバラードをドイツ語訳したものですが,バラードに登場するのは結婚式前の男と魔王の娘なので,ゲーテが大幅に作り替えたことが伺えます。

意識を朦朧とさせる少年の幻覚だと思われた魔王の姿が,読み進めるごとに現実のものとして姿を現してくる様子が目に浮かぶようです。

糸を紡ぐグレートヒェン(Gretchen am Spinnrade)
「ファウスト 第一部」より。グレートヒェンとはこの作品に登場するとても美しい女性です。悪魔メフィストフェレスの計らいによってファウストは若返り,グレートヒェンと恋に落ちます。

この詩に登場する「あの人」とは主人公ファウストのことで,このシーンはファウストに恋をしてしまったグレートヒェンが紡ぎ車を回しながらファウストに思いを馳せているところを描いています。

ファウストを読むにあたって,この女性の存在は欠かせません。二人を巡る物語とその結末は,長編ではありますが,ぜひ手に取って読んでみていただきたいと思います。