静岡大学    ドイツ言語文化研究室

【報告】静大生による多言語朗読会 2020  ~ テーマ「あこがれ」~

10月17日(土)14:00より大学会館3Fホールにてオンラインで行なわれた「静大生による多言語朗読会」が無事に終了しました。

 ドイツ語班 プログラム    
 
プロローグ ~ふたをひらく~
1. グリム童話より「金の鍵」

音楽とあこがれ
2.『魔笛』より(モーツァルト作曲・シカネーダー台本)
3.『セレナーデ』(シューベルト作曲・レルシュタープ詩)

幸せって,なんですか?
4. ユッタ・バウアー『羊のセルマ』

詩とあこがれ
5. ヘッセ「霧の中」
6. リルケ「静寂」

エピローグ ~青い花を探して~
7. ノヴァーリス『青い花』より

朗読
上野 綾弓(言語文化 2年)
甲田 みずほ(言語文化 4年)
高林 美歩(言語文化 2年)
長谷川 優菜(言語文化 2年)
細谷 南菜子(社会 2年)
松本 聖矢(言語文化 1年)
吉田 実桜(言語文化 4年)
吉濱 美佑(経済 3年)

音楽・字幕操作
芦澤 桃佳(言語文化 2年)
渡邉 知博(言語文化 4年)

協力教員
大薗 正彦(言語文化)
 パンフレットより    
  
ドイツ語班では,7つの作品から朗読します。

プロローグはグリム童話から「金の鍵」。童話集の最後に収められているのに,始まりの物語とも取れるこの不思議なお話は,無限への憧れを追い求めたドイツロマン主義の時代の作品です。

続いて音楽作品から,モーツァルトの『魔笛』,シューベルトの『セレナーデ』を取り上げ,詩を朗読します。ちなみにセレナーデとは恋人の窓の下で歌い奏でる愛の歌のこと。

今回ドイツ語班が中心に据えるのは『羊のセルマ』。現在のドイツを代表する絵本作家ユッタ・バウアーによる作品です。「幸せとは?」という問いにセルマはなんと答えるのでしょうか。

後半は趣を変え,ヘッセ「霧の中」,リルケ「静寂」という二人の偉大な詩人による作品の朗読から始めます。そして最後に取り上げるのはノヴァーリスによる未完の作品『青い花』。青い花を求めて旅をする物語はドイツロマン主義の代表作です。



雪が 深く積もった ある冬のこと

貧しい男の子が そりで たき木を
とってくることに なりました
……

(グリム童話より「金の鍵」)


この気持ちは 愛なのか
そうだ これは 愛

ああ この人に 会いたい
……

(モーツァルト作曲『魔笛」より)


夜の闇を 抜けて そっと
君に 届け 僕の歌
……

動け 君の心
聞こえる? 僕の声

(シューベルト作曲『セレナーデ』)


悩みから 抜け出せなくなったとき
羊の長老を 訪ねたことが あった

“幸せって なんですか?”
……

(ユッタ・バウアー『羊のセルマ』)
 



ふしぎだ 霧の中を 歩くのは
茂みも 石も 孤独だ
……

(ヘッセ「霧の中」)



聞こえますか 愛する人よ
わたしは 手を あげます ――
……

(リルケ「静寂」)




この気持ち ―― むかし 青い花の
夢を 見たときと 同じ気持ちだ
……



“愛が 何なのか わたしには
分からないけど ただ わたし ――

今 はじめて 生きてるって気が するし
あなたのことが とても好き
……




“そうだよ マティルデ ―― 愛し合って
いるから ぼくたちは 永遠なんだ”

(ノヴァーリス『青い花』より)