静岡大学    ドイツ言語文化研究室

まりのボン便り 2017

中村茉莉さん(人文社会科学部言語文化学科)からのドイツ便りです。Danke, Mari!

ボン便り5月 ~ドイツで病気になったら~授業登録について~
ボン便り1月 ~クリスマスと大みそか~授業~各種手続き~ドイツの美容院~


ボン便り5月

ドイツで病気になったら
春休みは2月の半ばから4月中旬まで,2カ月近くありました。ドイツの大学の休みも日本と同じくずいぶん長いようです。この期間学生は帰省したり,旅行に出たりと羽を伸ばして楽しみます。私もいくつか旅行を計画して出かけましたが,4月初めに扁桃腺炎を患い4日間入院するはめになりました。

海外ではどうしても栄養が偏りがちであり,体調を崩しやすいと聞きますが,やはりいざという時のために周辺の医療機関を把握しておくことは大切だと感じました。冬の間体調を崩している日本人留学生を何人か見かけました。自分の体を過信せずに少しでも体調が悪くなったら近くの薬局や病院に行きましょう。ドイツの健康保険は本当に優秀で,入院の滞在費は別として(一泊10ユーロでした)治療費は個人負担額ゼロです。

病院は基本的に要予約,また土日祝日は閉まっていることが多いです。急ぎの場合は大きな病院のNotdienstpraxisに行けばいつでも診察してもらえます。

何をどうしたのかそのまま入院になりましたが,決まった時間に抗生物質の点滴を受ける以外は病院の周りをぶらぶらしたり地下のカフェテリアでケーキを食べたりと,割と自由に過ごしていました。

医師の方はなぜだか早口で話すので非常に苦労しましたが,基本的に私の意志を尊重して自由にさせてくれていたように感じました。手術はしたくない,朝食に何を食べたい,必要なものがある,Wi-Fiを使いたいなど,要望はきちんと伝えるとできる限り対応してくれました。
 
私が滞在した4階のHNOというのがHals-, Nasen- und Ohren-Abteilung,つまり耳鼻咽喉科です。内科,外科はもちろん専門医が一通りそろっています。院内にキオスク,カフェ,美容院まであります。

薬は日本と同じように処方箋を持って自分で薬局まで買いに行きます。Apothekeの看板は街中のどこでも見ることができるので探すのは簡単だと思います。体調に不安がありすぐに薬がほしい場合には薬局の薬剤師の方に直接相談するのもありかもしれません。

授業登録について
夏学期が新たに始まったことにより,学生はそれぞれの単位取得のために履修計画を練ります。学部間協定の留学生はボン大学のBASIS(学務情報システムのようなもの)が使えないため,ネットを使った履修登録ができません。初回授業に直接行き,Japanologieの留学生担当教員の先生のサインが入った書類を見せなければなりません。

留学生は全ての授業を取ることができるため,シラバスを見て興味のある授業にはどんどん参加できます。相談次第で聴講のみも可能ですが,真面目に参加するには当然レポート,発表,口頭試験といった課題をこなす必要があるので注意。

ボン大学は外国人学生のために夜間週二回のドイツ語コースも提供しています。席が限られているため申し込みは早い者勝ち,申し込みに失敗した場合連絡すれば待ちリストに入れてもらうこともできます。また単位互換を希望する場合はさらに手続きが必要です。指示通り進めていけば問題ないですが取得した単位が静岡大学に書類として届くまでには3カ月程時間がかかるようです。

5月に入りドイツは徐々に温かくなり晴れの日も多くなりました。帰国までの日数が少なくなりつつありますが,快適に過ごせそうです。

(Mai 2017)


ボン便り1月

ボンで年越しを過ごし,無事2017年を迎えました。9月の始めから5カ月間ほどドイツに滞在してきましたが,簡単にその体験をご紹介します。

クリスマスと大みそか
ドイツのクリスマスや年越しについてはドイツ言語文化を学ぶ方ならきっとご存知のことと思います。私はクリスマスの間友人の招待をありがたく受けてWolfsburgの実家にお邪魔してきました。素敵なクリスマスツリーと夕食,ささやかなプレゼントで家族のようにおもてなししてくれ,本当に温かな気持ちになりました。家族で集まって静かに過ごすのがドイツのクリスマスですので,この時期は帰省する人の影響で長距離列車が混み合い値段も若干高くなっていました。

反対に大みそかの年越しの瞬間は花火の音が街中に鳴り響いてかなりの騒音でした…。ドイツ人の友人が言うには,毎年この花火にかなりお金をかけるというドイツ人も少なくないそうです。

授業
ボン大学で現在私がとっている授業は週4つあります。一つは外国人のためのドイツ語講座,残りは日本学科の和独翻訳の授業です。ドイツ人学生と一緒に受けるため授業はドイツ語で進められます。その都度出される課題を提出しなければならないのですが,なかなか大変で今から試験が心配です。

各種手続き
ドイツに到着後,当然様々な手続きが必要になります。健康保険の加入,住所登録,ビザ(滞在許可証)の取得,銀行口座の開設,履修登録などなど。学部間協定の留学生はボン大学のインターナショナルオフィスにこれらの手配をやってもらうことはできないため,日本学科の担当教員の先生方や留学生アシスタント,チューターの学生に手伝ってもらいつつ自分で何とかします。

特に,ビザの取得は最優先事項です。外国人局(Ausländeramt)は常に混み合っているので予約は1カ月先までいっぱいです。また申請後正式なビザの発行まで1カ月程かかります。私は予約を取るのが遅かったため4カ月程ビザがないまま過ごし,先日完成した滞在許可証(小さなプラスチックのカード)を受け取りました。

またボンの語学学校(VolkshochschuhleのDeutsch als Fremdsprache)に行くことを検討される留学生の方は,こちらも常に受講希望者が多数いる状態ですので,早い段階から直接学校まで行くなど調べてみることをお勧めします。

ドイツの美容院
街を歩けば,安い床屋さんからハードルの高そうなお洒落な美容院まで様々なお店があちこちにあります。マルクト広場に近いお店を選び,先日髪を切ってもらいました。かなり緊張した割には20分ほどであっさり終了しました。

心残りがあるとすれば,「前髪は伸ばしているから切らないで」と言う前にザクッと切られてしまったことと,「量を減らしたいので少しすいて下さい」と言ったはずが大してすいてもらえなかったことです。注文は即座に,かつ明確に言う必要があると学びました。また,こちらの美容師さんはアジア人に髪質に慣れていないことが多いそうです。Düsseldorfの日系のお店に行った方が安心かもしれません。

ボンは思っていたほど寒くありませんが,天気の悪い日が続くことがあるのでやはり春が待ち遠しいです。冬学期が終わりに近づきましたが,春休みの間もドイツ語を忘れないように勉強しようと最近切に思っています。

(Januar 2017)