松田(山崎)純 主な研究業績の紹介

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生命環境倫理学関係

新刊案内

ドイツ連邦議会審議会答申『受精卵診断と生命政策の合意形成――
現代医療の法と倫理(下)』
松田純監訳
2006年11月 知泉書館
目次

ドイツ連邦議会審議会答申 人間らしい死と自己決定 終末期における事前指示
山本達監訳,要約の翻訳担当
2006年12月 知泉書館
http://www.chisen.co.jp/book/book_shosai/901654-87-x

生命ケアの比較文化論的研究とその成果に基づく情報の集積と発信
松田純編著、科学研究費研究成果報告書
2006年3月、pp.1-393(393)
http://life-care.hss.shizuoka.ac.jp/seika/kaken_report.html

『遺伝子技術の進展と人間の未来――ドイツ生命環境倫理学に学ぶ』
松田純
2005年2月刊行 知泉書館
目次

ドイツ連邦議会答申『人間の尊厳と遺伝情報――現代医療の法と倫理(上)』
Deutscher Bundestag Referat Offentlichkeit(Hrsg.)  Enquete-Kommission. Recht und Ethik der modernen Medizin. Schlussbericht
松田純監訳・中野真紀・小椋宗一郎訳
2004年7月 知泉書館
本書はドイツ連邦議会のもとに設置された「現代医療の法と倫理」審議会が2002年5月に取りまとめ,公表した最終報告書(議会への答申)
Deutscher Bundestag Referat ?ffentlichkeit(Hrsg.) Enquete-Kommission. Recht und Ethik der modernen Medizin. Schlussbericht. Berlin. 2002. の翻訳である。テクストはhttp://www.bundestag.de/parlament/kommissionen/archiv/medi/index.htmlからもダウンロードすることができる。
http://www.chisen.co.jp/book/book_shosai/901654-35-7.htm
監訳者まえがき+表紙


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学術講演

The Regulations for Research on Human Embryos in Japan and Germany.
(ドイツと日本におけるヒト胚研究規制の比較)
Jun Matsuda
International Conference Series;Japanese and Asian Bioethics in Context.  26.-29. September 2006, University of Tubingen
詳細

Enhancement and the Value of Human Weakness(エンハンスメント(増進的介入)と<人間の弱さ>の価値)
Jun Matsuda
第4回陽光文明国際会議「危機の時代における科学と宗教」セッション2「人間改造」,兵庫県立淡路夢舞台国際会議場, 2005年9月20日

What Is the New Quality Gained from Genetic Engineering?  Genetic Remodeling of the Human Body and the Value of the Vulnerability of the Human Body(遺伝子的介入の新しい質とは何か)
Jun Matsuda
第3回陽光文明国際会議「生命科学と人間性の危機」,淡路島夢舞台国際会議場,2003年10月25日

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論文

エンハンスメント(増強的介入)と〈人間の弱さ〉の価値
松田純
島薗進・永見勇(監修)『スピリチュアリティといのちの未来─危機の時代における科学と宗教─』人文書院,2007年1月 p.114-130

身体と美粧
松田純
栗原隆編『芸術の始まる時、尽きる時』東北大学出版会,2007年3月、p.243-245

ドイツ生命政策の現在――ヒト胚政策および国家倫理委員会のあり方をめぐって
松田純
『文化と哲学』静岡大学哲学会、第22号,2005年11月、pp.33-55

前近代の医療とケアに学ぶ
松田純
『〈ケアの人間学〉入門』浜渦辰二編、知泉書館,2005年10月,pp.67-83
http://www.chisen.co.jp/book/book_shosai/901654-60-8.htm

現代先端医療とケア
松田純
『〈ケアの人間学〉入門』浜渦辰二編、知泉書館,2005年10月, pp.51-66
http://www.chisen.co.jp/book/book_shosai/901654-60-8.htm

国家レベルの常設生命倫理委員会の設置形態と情報センターの必要性――生命倫理政策の合意形成のために
松田純
2005年3月
『平成16年度環境対応技術開発等(バイオ事業化に伴う生命倫理問題等に関する)報告書』(財)バイオインダストリー協会,p.336-355

「Enhancement(増進的介入)と「人間の弱さ」の価値」
松田純
(『続・独仏生命倫理研究資料集』千葉大学, 2004年,上巻)
全文

「前近代のヒューマン・ケアに学ぶ」
松田純
2004年3月
『ケアの人間学合同研究会要旨集』

遺伝子技術の進歩と人間の未来――いのちについての哲学・倫理学
単著
2003年3月 論文
『哲学思想への誘い』静岡大学哲学・思想分野分科会

いのちの哲学へ
単著
2003年3月
『哲学思想への誘い』静岡大学哲学・思想分野分科会

ドイツにおけるヒト胚研究政策をめぐる議論
単著
2003年3月
『平成14年度環境対応技術開発等(バイオ事業化に伴う生命倫理問題等に関する)報告書』バイオインダストリー協会,2003年,23-36頁,『生命倫理政策とヒト胚――米英独仏』人体利用等にかんする生命倫理基本法研究プロジェクト,2003年,21-28頁をさらに補正
全文

人間の尊厳はいかなる意味で生命倫理学の基礎となりうるか――ドイツ連邦議会『現代医療の法と倫理』審議会最終報告書の特徴
単著
2003年3月
『独仏生命倫理資料集2』科研費報告書

遺伝データの取り扱いについて――ドイツ連邦議会『現代医療の法と倫理』審議会最終報告書における評価と提言
単著
2003年3月
『独仏生命倫理資料集2』科研費報告書、『平成14年度環境対応技術開発等(バイオ事業化に伴う生命倫理問題等に関する)報告書』バイオインダストリー協会、に同時掲載
全文

政治倫理
単著
2003年5月
『倫理力を鍛える――Q&A 善悪の判断基準がわかるようになるトレーニングブック』 小学館

なぜ環境をまもらなければならないのか?――穏健な生命中心主義の立場から
単著
2002.7
『文化と哲学』(静岡大学哲学会)第14号
環境倫理学における中心的な論点である人間中心主義対生命中心主義をめぐる論争を整理し、「穏健な生命中心主義」の立場の有効性を明らかにした。27‐49頁(23頁)
全文

ドイツ生命政策はルビコン河を渡るか?
単著 
2002
創文(創文社)第439号
ES細胞研究をめぐるドイツの議論のなかで浮かび上がってきた論点をハーバマースの最新作をふまえて、明らかにした。バイオテクノロジーによる生命操作は人間本性そのものの崩壊と人類社会の倫理的合意の解体という危機をもたらす。11-16頁(6頁)

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翻訳

生命政策の合意形成モデル(文献紹介)
松田純・大河内泰樹訳
『生命ケアの比較文化論的研究とその成果に基づく情報の集積と発信』2006年3月、pp.243-254(11)
http://life-care.hss.shizuoka.ac.jp/seika/kaken_h18/II-15.pdf

ミヒャエル・フックス  生命倫理をめぐるドイツの議論
―そのいくつかの特徴点
Michael Fuchs,The German debate on bioethics. Some characteristic features
鈴木実佳,川上千里,村瀬智之と共訳
『生命ケアの比較文化論的研究とその成果に基づく情報の集積と発信』2006年3月、 pp.46‐62
http://life-care.hss.shizuoka.ac.jp/seika/kaken_h18/I-1-2.pdf

ロバート・ホレス  民主主義社会におけるバイオポリシー(BIOPOLICY)
Robert Horres, Biopolicy in Democratic Societies: German and Japanese Perspectives
ロバート・ホレスと共訳
『生命ケアの比較文化論的研究とその成果に基づく情報の集積と発信』2006年3月、 pp.88‐94
http://life-care.hss.shizuoka.ac.jp/seika/kaken_h18/I-1-6.pdf

Peter Sloterdijk: Der operable Mensch――Anmerkungen zur ethischen Situation der Gen-Technologie, 2000
松田純・野口淳訳
ペーター・スローターダイク
操作されうる人間――遺伝子-技術の倫理状況についてのコメント
2005年
『生命科学における倫理的法的社会的諸問題』(平成16年度科学研究費基盤研究(B)
(1),研究代表者 飯田亘之,ファイザーヘルスリサーチ振興財団平成15‐16年度
国際共同研究B,研究代表者 飯田亘之)2005年3月,?p.187-207.
本論文はペーター・スローターダイク(Peter Sloterdijk)が2000年6月6日ボストン・ゲーテ・インスティツートで行なった講演( Der operable Mensch――Anmerkungen zur ethischen Situation der Gen-Technologie)の翻訳である。下記よりダウン・ロードできる。
http://www.bbpp.de/aufgelesen/depslot2.htm
英訳,イタリア語訳もそれぞれ下記から入手できる。
http://www.goethe.de/uk/bos/englisch/Programm/archiv/2000/enpslot200.htm
http://www.otrocampo.com/3/sloterdijk.html
訳者による要約

Hille Haker, Feministische Bioethik, in: Bioethik, hrsg. v. Marcus Duwell und Klaus Steigleder, Frankfurt a. M.: Suhrkamp, 2003, S. 168-183.
ヒレ・ハカー「フェミニスト生命倫理学」
松田純・小椋宗一郎訳
2004
『続・独仏生命倫理研究資料集』千葉大学, 2004年,上巻
全文

ドイツ連邦議会「現代医療の法と倫理」審議会最終報告書(Schlussbericht der Enquete-Kommission "Recht und Ethik der modernen Medizin")詳細目次
小椋宗一郎と共訳
2003年3月
『独仏生命倫理資料集2』科研費報告書
『平成14年度環境対応技術開発等(バイオ事業化に伴う生命倫理問題等に関する)報告書』バイオインダストリー協会、に同時掲載
全文

同上最終報告書 「B章 倫理的・法的な方向付けに関するいくつかの要点」(B. Ethische und rechtliche Orientierungspunkte)
小椋宗一郎と共訳
2003年3月
『独仏生命倫理資料集2』科研費報告書
『平成14年度環境対応技術開発等(バイオ事業化に伴う生命倫理問題等に関する)報告書』バイオインダストリー協会、に同時掲載

同上最終報告書 「C章 2.2.2.1 遺伝子診断と職場医療」(C 2.2.2.1 Genetische Diagnostik und Arbeitsmedizin)
中野真紀と共訳
2003年3月
『独仏生命倫理資料集2』科研費報告書
『平成14年度環境対応技術開発等(バイオ事業化に伴う生命倫理問題等に関する)報告書』バイオインダストリー協会、に同時掲載

同上最終報告書 「C章 2.2.2.2 遺伝子検査と保険制度」(C 2.2.2.2 Genetische Diagnostik und Versicherungen)
中野真紀と共訳
2003年3月
『独仏生命倫理資料集2』科研費報告書
『平成14年度環境対応技術開発等(バイオ事業化に伴う生命倫理問題等に関する)報告書』バイオインダストリー協会、に同時掲載

同上最終報告書 「C章 包括的な遺伝子診断法制定の提言」(C 2.4 Bewertungen und Empfehlungen)
単訳
2003年3月
『独仏生命倫理資料集2』科研費報告書
『平成14年度環境対応技術開発等(バイオ事業化に伴う生命倫理問題等に関する)報告書』バイオインダストリー協会、に同時掲載

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その他(文献紹介)

(書評)検証・生命政策の合意形成過程――島薗進『いのちの始まりの生命倫理』
松田純
『週間 読書人』2006年3月

ドイツ国家倫理評議会報告

松田 純,『静岡新聞』, 2004年10月

熊本大学講演録(2005.2.11)
ドイツ生命政策の現在 ――幹細胞研究とヒト胚をめぐる議論
2005年3月
『生命倫理を中心とする現代社会研究』熊本大学拠点形成研究B報告書,高橋隆雄編
「胚の取り扱いをめぐる内外の諸問題」シンポジウム記録
2005年3月
『生命科学における倫理的法的社会的諸問題』 p.1-186

独仏生命倫理関連文献リスト
単訳
2003年3月
『独仏生命倫理資料集2』
全文

(書評)人間の尊厳とはなにか
単著
2002.6.14    
「週間読書人」2002年6月14日
金子晴勇『ヨーロッパの人間像――「神の像」と「人間の像」の思想史的研究』知泉書館、2002年の書評
  「人間の尊厳」は人権や生命倫理が論じられるとき、時代のキーワードとなっている。わが国においても、「ヒトゲノム研究に関する基本原則」(2002年)など近年の指針等で、必ずと言っていいほどこの言葉が登場する。しかしこの言葉の意味をわれわれはどれだけ理解しているだろうか? これは日本人にはなじみのうすいヨーロッパ起源の言葉である。そこにはヘレニズム起源の「人間の尊厳」とヘブライズム起源の「神の像」という二つの流れがあった。
 本書はこの二概念の複雑な歴史を解明するなかで、古代から現代に至るヨーロッパ的人間像が孕む本質的問題をえぐり出している。この二概念が、キリスト教古代と中世、ルネサンスと宗教改革、さらに啓蒙時代から現代まで、どのように影響しあいながら時代を彩ってきたかを文献に即して解明し、<神の像としての人間の尊厳>のなかにヨーロッパ人間観の完成した姿を見いだした問題作。金子晴勇氏は昭和31年静岡大学文理学部哲学科卒。平成2~7年静岡大学人文学部教授。
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著書

アジアの進路と地球の運命
編著
勉誠出版, 2003年, 122頁

いのちとこころに関わる現代の諸問題の現場に臨む臨床人間学の方法論的構
共著
2002.2    科研費報告書
現代における「いのち」や「こころ」の問題を考えていくとき、それぞれの問題を深く追究していけばいくほど、二つの問題圏が底の方で繋がっていることが見えてくる。このような視点から、現代のいのちとこころの諸問題の現場に臨む臨床人間学を方法論的に構築しようとした、浜渦辰二(代表)ほか4名の2年間にわたる共同研究の成果である。
担当:「いのちの始まりにおける「人間の尊厳」――2001年ドイツの激論」1~6頁(6頁)では、ES細胞研究と人間の尊厳をめぐるドイツの議論を1年間にわたって追跡した。[PDFファイルで公開しています]

新世紀社会と人間の再生
共著 
2001.5     八朔社
近代社会の諸価値を今日の視点から検討しなおし、21世紀を「人間再生の世紀」とする上で必要な視点を提示した。
北村寧・佐久間孝正・藤山嘉夫(編著)
分担:「いのちの共鳴――人権の根を掘る」41-63頁(23頁)では、生命倫理で優勢になっている自己決定権を義務論の伝統からとらえなおし、「いのちの共鳴」のなかに人権概念の根を求めた。

共生のリテラシー――環境の哲学と倫理
共著
2001.3  東北大学出版会
地球生命環境の重大な危機を見据え、環境哲学、環境倫理学の諸テーマを初学者にもわかりやすく解明したもの。
加藤尚武(編著)、清水哲郎、井上達夫他10名。
分担:「BT革命と人間の未来」64-77頁(14頁)では、ES細胞研究を例に、遺伝子技術が直面する倫理問題を考察。バイオテクノロジーはES細胞(胚性幹細胞)という「夢の万能細胞」を手にしたことで,人間を対象とした本格的な生命操作の時代に突入する勢いである。ヒトゲノムの完全解読をふまえて, 21世紀はバイオテクノロジーの潜在力が急激に解き放たれる世紀となる。長い進化の過程と人類史のなかで形成され培われてきた人間性が人為的に変えられるという事態が生じるかもしれない。遺伝子技術の当面する倫理性と安全性の問題を考えるとともに,人類の種としての同一性をどう守っていくかという長期的な視野からの考察が必要である。再生医工学が花開くと予想される21世紀,われわれ自身のなかの「DNA環境の保全」が課題となる。従来対立していたかに見えた環境倫理学と生命倫理学は,遺伝子医療を契機に,「自然を守る」というきわめて素朴な同じ原則に立ち返ることになろう。
キーワード:バイオテクノロジー, 生命操作, ES細胞(胚性幹細胞),再生医学,遺伝子技術の安全性,DNA環境の保全
コラム「意図と責任」188-190頁(3頁)では、ヨーナスの「責任という原理」をふまえ、科学技術の責任を明らかにした。

持続可能な社会をめざして・21世紀の羅針盤――静岡大学50周年記念 後期公開講座
共著
2001.3     静岡新聞社
0世紀物質文明の「負の遺産」を見据え、環境・いのち・人権・平和などをキーワードとする<持続可能な社会>への「知の羅針盤」を提示しようとした試み。
静岡新聞社(編)、木村尚三郎、石川喜延、佐藤博明、中井弘和他17名。
分担:「神と人間・再び大いなるものとの出会いへ」及び3人の提題者の対論100-104、110-121頁(17頁)。

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ヘーゲル研究

著書

ドイツ観念論を学ぶ人のために
(共著)大橋良介(編)、世界思想社,2006年1月,pp.1-323(323)

ヘーゲルを学ぶ人のために
共著 2000.12
世界思想社
最新のへーゲル学の成果の上に、最も正確なへーゲルの全体像を描くことをめざし、現代におけるへーゲル哲学の意義を解明した。
加藤尚武(編著)。
分担:「宗教の実現は宗教の終焉である」と2つのコラム「へーゲルの埋葬」、「最初のへーゲル全集と未亡人のふところ」205-225頁(21頁)。

宗教を読む
共著  1995.4.5
情況出版社
オウム事件、政府腐敗、連鎖する少年犯罪など荒廃の度を増す日本社会における宗教の意味を多角的視点から解明した。
情況出版編集部編、村上陽一郎、中村雄二郎、長尾龍一、田川建三他16名。
分担:恐怖政治と宗教反動の時代を生きて――ベルリンにおけるヘーゲルとシュライアーマッハー 32-66頁(35頁)。

ヘーゲル哲学への新視角
共著  1999. 5
創文社
1970年代からの厳密な文献考証に基づくへーゲル学の成果を総括するとともに、今後の焦点となると思われる講義類の研究に対して方向性を示す。
全体の構成を企画し、編集実務を担当。加藤尚武(編著),久保陽一,幸津國生他6名。
分担:「<歴史の始まり>としての近代──「世界史の哲学」講義にみられる近代認識の発展」205-22頁(24頁)では、歴史哲学講義の新資料に基づき、その発展史的展望を示した。「ヘーゲルの講義活動」巻末6-33頁(28頁)を編集し、へーゲルの全講義に関する資料を一覧できるようにした。

神と国家--ヘーゲル宗教哲学
単著  1995.4.5
創文社(東京)340 頁
ヘーゲルの思索を最初期から最晩年まで貫くテーマ、国家と宗教との関係の問題に焦点をすえて、未開拓のベルリン期の展開を、『宗教哲学講義』の最新版に基づいて考察した。「宗教哲学」講義の歴史的背景を考察した上で、講義の学期ごとの編成の変化を歴史的-構造的に解明した。ヨーロッパにおける国家とキリスト教の関係の歴史のなかで、ヘーゲルの「プロテスタンティズム」の概念の意味を明らかにした。
詳細目次
さらに詳しい要約
ドイツ語目次

人間学--その歴史と射程
共著  1995.4.15   
創文社(東京)231 頁
現代における人間科学の影響によって新たな展開を見せている人間学を、その歴史的な成立と体系的な射程にわたって概観した。第1 部で古代ギリシャ以来から現代までの人間学の歴史的な展開をたどり、第2 部では多角的な視点から人間学の主題を考察した。担当部分ではヘーゲル、フォイエルバッハ、マルクスの人間観を、ヘーゲルの媒介性の人間学からフォイエルバッハの感性的な直接性へ、そしてマルクスによる媒介性の人間存在論の再興という流れで示し、西洋近代に成立した抽象的な「人間」概念の意味について考察した。
金子晴勇(編著)、山下秀智、浜渦辰二、小田垣雅也、近藤恒一、加藤武、稲村秀一、池田善昭ほか5 名。
分担: ドイツ観念論、その完成と解体における人間学 87 ~100 頁(14 頁)
表紙と紹介文
目次

ヘーゲル「精神現象学」入門
共著  1996.1.30 ( 旧版:昭58.10.25)
有斐閣(東京) 324頁(旧版238 頁)
魅力にあふれた作品ながら難解な『精神現象学』の思想をわかりやすく解明したもの。「宗教」の章を担当し、宗教史のなかで近代のキリスト教がどのように位置づけられているかを考察した。旧版では「理性」の章の後半を担当し、行為と表現の社会存在論に注目しながら、近代の個人主義的な意識が社会化されていく過程を考察した。
加藤尚武(編著)、新田義弘、柏原啓一、清水正徳、大橋良介、伊坂青司、栗原隆、松山寿一、座小田豊ほか5 名。
分担: (新版)精神の自己認識の完成 235~263 頁(29 頁) 、旧版106 ~129(24頁)

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論文

へーゲル像の脱構築
単著 2002
創文(創文社)第441号
へーゲル『宗教哲学講義』新版の意義を明らかにした。へーゲルの宗教哲学は異文化に関する経験的情報に基づく比較宗教学の先駆的試みでもあった。7‐10頁(4頁)

<偉大な体系家ヘーゲル>像の終焉
1999年7月
『創文』No411

時空の十字路としての世界史──ヘーゲル「歴史哲学」新資料を読む
単著 1997年12月
『理想』No660(理想社)

ヘーゲル「世界史の哲学」講義の最新の資料状況について
単著 1997年7月
『人文論集』No48─1

ヘーゲルと歴史的現在──未公刊講義録と最新のテクストをふまえて
単著 1997年2月
『文化と哲学』No14(静岡大学哲学会)

講義録新資料にもとづくヘーゲル像の刷新--後期発展史研究の前進のために
単著  1996.7.30
ヘーゲル哲学研究(ヘーゲル研究会)第2号
 ヘーゲルの講義録を中心とした最近の後期発展史研究の状況について、重要情報を提供した。
主な情報
 最初のヘーゲル全集の編集にはヘーゲル未亡人の意向が強く働いていた。未亡人はやもめ暮らしの安定を図るため、この全集でヘーゲルの思想を保守的なものに描きたかった。彼女の意向によって歪められたヘーゲル像が今日まだ生きている。とりわけ『講義』類はこの最初の全集ないしはその改訂版が、いま最も普及しているズールカンプ版にまで引き継がれている。この歪みを取り除くことがヘーゲル研究の焦眉の課題である。
 D・ヘンリッヒの編集によって刊行された『法(権利)の哲学』の資料(Hegel, Philosophie des Rechts. Die Vorlesung von 1819/20. Hrsg. von D. Henrich. 1983)について、この筆記録は助手ヘニングの補習授業の影を色濃く映しているのではないかという疑いが生じている。この資料に見られる新しい貧民に革命権を認めようとする主張は、ブルシェンシャフトのメンバーでありデマゴーグの容疑で投獄経験をもつヘニングのものであった可能性が高い。
 『歴史哲学講義』の現行版(カール・ヘーゲル編集。ズールカンプ版に引き継がれる)はカールによる改竄がひどく、もはや信頼に足るテクストではない。(改竄の具体例については、平成8年7月14日京都ヘーゲル讀書会で詳細を発表。現在、論文を執筆中。
 ラッソンが編集に用いたあと散逸してしまったと思われていた「宗教哲学」の1827年度講義録が最近ポーランドで再発見された。

全文

ヘーゲルの語り口に迫る画期的な翻訳--長谷川宏訳『ヘーゲル美学講義』の翻訳革命と資料上の革命
単著  1996.3
情況 1996 年3月号 90-95頁
 ヘーゲル『美学講義』のホトー版(ズールカンプ版に引き継がれる)に見られる数々の改竄を暴露した。このいかがわしいテクストによってヘーゲル美学思想の研究は150 年間にわたって歪められてきた。→『美学講義』のテクストについて(→『美学講義』のテクストについて)

ヘーゲルの原像をもとめて--後期発展史研究の幕開け
単著  1995.4.1
創文 第364 号( 創文社)
 近年の講義録の新資料の刊行によって可能となった後期発展史研究の画期的意義を研究史全体のなかで明らかにした。とくに今後の焦点となる「歴史哲学」講義の新資料の重要を強調した。19~22頁(4頁)

宗教哲学の成立--新版にもとづく発展史的考察
単著  1994.12.15
情況出版社(東京) ヘーゲル--時代を先駆ける弁証法
 『宗教哲学講義』の最新版に基づいて、三部構成のおのおのにつき、各年度ごとの編成原理と構成の変化を歴史的-構造的視点から考察し、「宗教哲学」講義全体の形成過程を概観した。
上妻精、高山守、竹村喜一郎、長谷川宏編著、佐藤康邦、岩城見一ほか8名。67~87(21 頁)

恐怖政治と宗教反動の時代を生きて--ベルリンにおけるヘーゲルとシュライアーマッハー
単著  1994.11.1.,12.1
情況 1994年11月、12月号(情況出版社)
 「宗教哲学」講義の歴史的背景をシュライアーマッハーとの対決を軸に解明した。この対決を単なる神学的論争としてではなく、プロテスタント教会の合同という当時のプロイセンの宗教政策との関わりで明らかにした。このなかで、新敬虔主義という新しい神学的勢力の攻撃を受けて、ヘーゲルとシュライアーマッハーとが同盟を求めるにいたるという新しい事実をつきとめた。(上)ヘーゲル学派の形成 128~145 頁(18 頁) 、(下)宗教反動に対するヘーゲルとシュライアーマッハーとの共同戦線 104~121 頁(18 頁)

ヘーゲル宗教哲学の形成と構造
単著  1994.7.30
静岡大学人文学部 人文論集 第45-1号
 『宗教哲学講義』の最新版に基づいて、「序論」と「第一部 宗教の概念」の各年度ごとの編成原理と構成の変化を歴史的-構造的視点から考察し、「宗教哲学」の形成過程を解明した。円熟した「体系家ヘーゲル」というイメージに反し、初年度には目を覆いたくなるような破綻に陥っていき、講義の体系的原理が確立したのは、やっと三回目の一八二七年であったことを明らかにした。59~95頁(37 頁)

プロテスタンティズムの原理と近代国家の精神--世俗化テーゼとヘーゲル
単著  1993.7.29
東北哲学会年報 第9号
 ベルリン時代のテクストのなかで宗教と国家の関係をめぐる思想的変遷をたどり、ヘーゲルが「プロテスタンティズム」を主体的な自由の原理の旗印として掲げるようになったことを解明し、その意味を「世俗化」テーゼとのかかわりにおいて考察した。52~59頁(8頁)

隷従の宗教から自由の宗教へ--「宗教哲学」講義におけるユダヤ宗教の評価の転換について
単著  1993.7.20
現代思想 第21巻 8号(青土社)
ユダヤ教はヘーゲルが青年期から強い関心を寄せてきた宗教でありながら、意外にも、「宗教哲学」のなかで位置づけと評価がもっとも激しく変化した宗教だった。この変化を学期ごとに解明し、そこに汎神論攻撃を受けての対応の変化や七月革命の影響、さらにはドイツにおけるユダヤ人問題など重要な要素がかかわっていたことを明らかにした。168 ~179 頁(12 頁)

ヘーゲル「宗教哲学」研究の新段階--旧版の問題点と国際共同編集版の意義
単著  1993.1.31
静岡大学人文学部 人文論集 第43-2号
「宗教哲学」講義の資料状況と旧版の成り立ちと性格を検討し、『宗教哲学講義』の最新版(1983-85) の成り立ちと画期的な意義を明らかにした。61~109 頁(49)

七月革命の衝撃とヘーゲル--宗教と国家の関係をめぐる最晩年の思索
単著  1993.1.20
静岡大学哲学会 文化と哲学 第10号
ヘーゲルが七月革命から受けた衝撃の意味を、近代における国家と宗教の関係をめぐる問題としてとらえ、これまでの研究で活用されなかった「歴史哲学」と「宗教哲学」の二つの最終講義のなかに、最晩年の思想的境位をさぐる。21~42頁(22 頁)

藝術の終焉と言語--ヘーゲル美学における歴史意識の両義性
単著  1991.1.31
静岡大学人文学部 人文論集 第41号
しばしば誤解されている「芸術の終焉」というヘーゲル美学のテーゼを芸術の未来についての予断としてではなく、近代の芸術の本質をとらえた芸術の歴史的-社会的機能の変化についての論述と見る。そこにギリシア的芸術がもつ機能喪失への両義的な歴史意識と言語芸術の観念性の問題を探る。29~51頁(23 頁)

ヘーゲルと現代フランス思想―-コギトと〈他者
単著  1988.12.10
世界思想社(京都)ヘ-ゲル哲学の現在
フランスにおけるヘーゲル受容の転回を、コジェーヴの人間学的解釈(その影響下にあるサルトル)から、イポリットの存在論的解釈(その影響下にあるフーコー、デリダ)へとたどり、ポストモダンの一面性を乗り越える道をメルロ=ポンティのすぐれたヘーゲル読解のなかにみる。加藤尚武ほか篇。112 ~130 頁(19 頁)

世界の散文―-ヘーゲルとメルロ=ポンティ
単著  1987.11.23
文化と哲学 第6 号( 静岡大学哲学会)
メルロ=ポンティの遺作「世界の散文」がヘーゲルの美学の言葉であることはよく知られていたが、なぜこのタイトルが用いられているのかは謎であった。両者の言語論の比較からこの謎に迫った。メルロ=ポンティの表現の現象学とヘーゲルの外化の弁証法とをつなぐ道をつけることで、言語・芸術論をこえる行為論、さらに社会・歴史論へとひろがる思想的射程を明らかにした。28~50頁(23頁)

愛と運命の思索
単著  1987.3.3
法政大学出版局(東京) ヘーゲル読本
青年期ヘーゲルの思想を、共和国における祝祭への憧憬から発して、愛と運命の思索をへて、所有関係(市民社会)を包摂した近代国家論への展開としてとらえた。
加藤尚武編。66~76頁(11 頁)。

精神としての神の顕現―-対象性克服の最終段階としての聖餐
単著  1983.10.1
理想 第605 号『精神現象学』研究(理想社)
『精神現象学』の「宗教」の章の聖餐論のなかに、対象性を克服する最終段階があるとの見通しのもとに、難解なキリスト教論を祝祭論の視点から読み解く。教団の祭祀における和解のなかに「他において自己のもとにある」という自由の概念があり、社会哲学的な関心がはたらいていることを明らかにした。96~104 頁(9頁)

人倫的なものにおける悲劇の上演 --ヘーゲル哲学の基本タームとしてのAufopferung
単著  1981.3.30
倫理学年報第30集(日本倫理学会)
ヘーゲル『自然法論文』のなかの「人倫的なものにおける悲劇の上演」という、これまで十分に解読されてこなかった難解な一節を読み解く。普遍(国家)と個別(個人)との相互の自己犠牲を通じての和解というドラマトゥルギーのなかに、自由と共同性をめぐる近代的な社会哲学の原理の把握をみる。149 ~164 頁(16 頁)

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翻訳

ヴァルター・イェシュケ, へーゲルの芸術終焉論についての六テーゼ
Hegels Lehre vom Ende der Kunst. 6 Thesen
『芸術終焉論の持つ歴史的な文脈と現代的な意味についての研究』科学研究費研究成果報告書、栗原隆編、2006年3月、p.161-163
詳細

ヘーゲル「宗教哲学講義」
単訳  2001年11月
創文社(東京)
ヘーゲルはベルリン大学で1821年から31年にかけて4回にわたり「宗教哲学」を開講したが、従来のテクストは各年度の講義を切り貼りし、文書の挿入と不都合な箇所の削除などにより改竄されていることが、本書の編者イェシュケの校訂によって明らかになった。イェシュケ校訂版(G.W.F.Hegel, Vorlesungen ueber die Philosophie der Religion, Hrsg. v. Walter Jaeschke, Hamburg1983─85年) は複数年度にわたる合成をやめ、各年度の講義を再現している。これによって初めてわれわれは本来の思考の流れにそって、ヘーゲルの宗教思想を読めるようになった。本書では、宗教哲学を体系的に論じた1827年の講義と死の直前の1831年の講義の要約が訳出されている。
へーゲルはこの講義のなかで、異文化宗教の研究にのめり込んでいった。当時ヨーロッパにもたらされた異文化情報を渉猟し、これを饒舌なまでに紹介している。編者イェシュケはこれを「比較宗教学が専門分野として構築される以前」の先駆的な試みと見ている。本書の注ではヘーゲルが異文化宗教の研究に用いた出展が明らかにされており、当時のヨーロッパ人がどんな文献に基づいて東洋世界をイメージしたかを示す貴重な情報ともなっている。またへーゲルがしばしば用いたクロイツァー著『古代諸民族の象徴学と神話学』から、インドの三位一体神トリムルーティの絵などいくつか図版が挿入されている。堅苦しい思弁という印象が強いヘーゲル哲学がじつは絢爛たる経験に裏打ちされたものであったことがわかる。イェシュケ版『宗教哲学講義』はドイツ語版以外にすでに英語、スペイン語、フランス語、イタリア語、ハンガリー語の訳が刊行され、世界中で読まれている。日本語版は7ヶ国語目の刊行となる。
目次
日本語版への編者序文

ヘーゲル『イェーナ体系構想』
共訳  法政大学出版局
1999年12月

W・イェシュケ「歴史の歴史性」
単訳  1998年7月
『人文論集』No49─1

W・イェシュケ「ヘーゲルにおける教会と国家」
共訳  1998年3月
『続・ヘーゲル読本』法政大学出版局)

D・F・シュトラウス ヘーゲル『宗教哲学』講義(1831年)の摘要
1992.7.11,12.20
ヘーゲル研究 第25,27号( ヘーゲル研究会)
近年発見されたシュトラウスによるヘーゲル「宗教哲学」講義要録を、その意義を解説して、訳出した。1 ~10,1~9 頁( 計20頁)

シュトゥットガル卜の世界精神--ヘーゲル記念館の開設に寄せて
単著  1991.6.
ヘーゲル研究会通信 第4号
1990年2月に開設されるヘーゲル記念館(ヘーゲルの生家)を開設直後に取材した様子をテュービンゲンから書き送ったもの。

ヘーゲル事典
共著  1992.2.15
弘文堂(東京)  739頁
日本のヘーゲル学の総力をあげてつくられた国際的にも例のない本格的なヘーゲル事典。加藤尚武ほか編。分担: フランスにおけるヘーゲル研究という大項目をはじめ、愛、祭祀、世界の散文、フランスのヘーゲル研究など15項目担当。クロノロジーの作成にもかかわり、とくに第2刷改訂版でベルリン期の執筆年代をより正確なものにした。

ヘーゲル 国家体制論―-『実在哲学』より
単著  1978.12.1
現代思想 第6 巻16号(青土社)
ヘーゲルの近代認識の深化を示す決定的なテクストであるイェーナ時代の「精神哲学」の草稿の国家論の翻訳。座小田豊と共訳。34~54頁(21 頁) 。

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その他

その他

書評『ヨーロッパの都市と思想』
1997年5月
『神奈川大学評論』

自生的秩序と知--ハイエク自己組織論への一視角
単著  2000.3.31
静岡大学人文学部 社会構造における自己組織性
ハイエクが市場の自生的秩序を擁護する論拠を、その根底にある知識論から考察した。分散する知識の自己組織化というその思想がデカルト的な設計主義と対決して解釈学的な知識論と共通性をもつことを示す。28~35頁(8頁)

「柔らかい個人主義の時代」は可能か?--消費社会のなかの自我と時間
単著  1999.3.25
比較文化論的視角による現代日本社会理論再構成の試み( 科学研究費報告書)
山崎正和氏の「柔らかい個人主義」は刺激にあふれた問題提起であった。「柔らかい個人」の可能性を、脱産業社会を生きる自我の時間意識の特徴からさぐり、「今を生きる」姿勢の重要性を示した。佐久間孝正代表。9 ~15頁(7 頁)

現代フランス思想--実存から構造へ
単著  1999.2.15
北樹出版( 東京) 西洋哲学思想史
現代フランス思想の展開を実存から構造へと向かう転回ととらえ、サルトル、メルロ=ポンティ、ソシュール、レヴィ=ストロースなどの思想的流れを解明した。山下太郎編。191 ~205 頁(15頁)

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