Q.言語学は,何をする学問なのですか?
A.言語学は,人間の言語を研究対象とする学問ですが,ただ漠然と「言語とは何だろう」と考えるのではなく,実際の言語を観察するところから始め,言語とその内部との関係,言語と他の言語との関係,言語とそれをとりまく言語外現実との関係を探るのを目的としています。言語といえば日本語や英語がすぐに思い浮かぶかもしれませんが,遠いところでは,アフリカやオーストラリアの言語,身近なところでは,自分の方言も研究対象とすることができます。
Q.言語学に所属する学生はどのようなテーマで卒論を書いているのですか?
A.その年によって様々ですが,自分の出身地の方言を扱ったもの,個別言語では,日本語,英語,韓国語(朝鮮語),ドイツ語,ロシア語などの様々な言語事象を扱った論文が多いようです。これまでの卒業論文の題目は,言語学研究室卒業論文題目一覧に出ています。
Q.卒論のテーマはどのようにしてみつけるのですか?
A.言語学コースでは,3年生から課題研究という授業に出席します。課題研究は,3・4年生,研究生,大学院生,そして3人の教員が全員出席して行なわれるもので,3年生は,4年生の研究発表や卒論中間発表を聞いたり,論文の読み方や書き方を学んだりして,自分の卒論のテーマを決めていきます。その過程では,3人の教員とじっくり相談することも重要です。卒論のテーマは,実際に受けている授業の中にヒントがある場合もあり,テーマの発見は,言語に対する自分の関心の広さと深さに関わってくると思います。「カリキュラム」の中の「卒業までの4年間」もご覧ください。
Q.日本言語文化コースで日本語について研究したり,英米言語文化コースで英語について研究するのとは,どう違うのですか?
A.言語学コースには,日本語学や英語学を専門にする教員はいませんが,日本語学や英語学とは違った角度からそれらの言語を捉える方法が学べるという利点があると思います。言語学研究室の教員の研究内容については,「教員紹介」のコーナーを,また,言語学の授業の内容紹介については,「カリキュラム」のコーナーをご覧ください。
Q.卒業後の進路について教えてください.
A.一般企業(様々な業種),公務員,教員(中学・高校の英語・国語),大学院進学など様々で,言語学を学んでいるからといって就職に有利不利なことはありません。
Q.留学する学生はいますか?
A.勿論います。これまで,英語圏(アメリカ,カナダ,イギリスなど),韓国,ロシア,ドイツ,スペインなどに短期(3ヶ月程度)から長期(1年近く)にわたって留学している人がいます。
Q.研究室はどのような雰囲気ですか?
A.課題研究には言語学コースに所属する学生が全員出席しますし,また年数回,研究室のコンパがありますので,学生同士(勿論,教員を交えて)の交流が活発であるといえます。どういう雰囲気か知りたい人は,例えば,言語学共同研究室(人A226)に遊びにきてください。先輩たちがコースについていろいろと教えてくれると思います。勿論,教員に直接ご相談くださっても結構です。言語に関心がある人は,ぜひ言語学コースで一緒に学びましょう。
(文責:堀 博文)