静岡大学 人文社会科学部 社会学科 人間学コース 文化人類学分野のウェブサイトです
文化人類学@静岡大学Cultural Anthropology at Shizuoka University |
学生の声 Students' Voices
「文化人類学コースでの成長」
文化人類学は、インタビューや参与観察などの調査により、他者への理解を深める学問です。静岡大学の文化人類学コースでは、2年次で人類学の基礎を学び3年次に県内で1週間のフィールドワーク調査を行います。
小さい頃から異文化に興味を持っていた私は、文化人類学コースに所属することを高校3年生の受験勉強時から考えていました。異文化について大学でもっと多くのことを学びたいという気持ちは大学1年生での文化人類学概論、入門の授業を受けてさらに強くなり、文化人類学コースに入りました。
コースに所属した2年次には人類学についてもっと深く学び、また、調査の方法を教わり、3年次から実際に調査を行います。3年次のフィールドワーク実習は、静岡県清水区の由比で行われました。実習を行う数ヶ月前から調査地の下見を行い、その後も事前に資料を集めて、実習に臨みました。
5日間のフィールドワーク実習は、想像していた以上に大変でした。実習までに考えていたテーマの道筋通りにいかず、限られた時間の中で対象者を探すこと、1日に何人もの対象者の方からお話を聞いていくことがこんなに大変な作業だとは思いませんでした。また、対象者から聞いてきた大量の情報をその日のうちに文章化し、どのようなテーマにして行くか先生と話し合う毎日で、日に日に煮詰まっていき焦りを感じました。フィールドワーク実習が終わった後も調査・研究を進め、結果出来上がった調査報告書を見たときは本当に良いものが書けたのかという不安もありましたが、報告書として形に出来たという大きな達成感を得ました。フィールドワーク実習と、実習での各々の調査をまとめた学生研究発表会は、コースのみんなで沢山協力しあいました。目標に向かってみんなで考え、努力し、達成したときの充実感はこのコースだったからこそ味わえたと思います。また、調査地の下見にコースの数人で出掛け、特産品を食べたり歩き回ったりしたのも楽しい思い出です。
4年次から取り組む卒業論文では、コースのメンバーが各自で論文のテーマを決めフィールドワークに取り組むため、実習の時より自分で調査、研究していくことになり大変でした。実際に調査するまでに何度も先生とお話しし、なかなかテーマが決められず苦しい思いをしました。そしてフィールドワークで集めた内容をどうまとめてどういうかたちの論文にしていくかという過程でも、自分の能力の至らなさを感じ最後まで悩み続けました。調査報告書と卒業論文を執筆したことで私は、自身の成長と人類学の難しさを教わりました。
異文化や他者について知ることはとても難しく、フィールドワークを行った時には他者やその社会をどう見るかということに大きな責任も感じました。その上で、大学4年間とても大切なことを学べました。 私が実のある大学生活を送れたのは、文化人類学コースの仲間と、先生方のお陰です。フィールドワーク実習や卒業論文に取り組んでいて困った時、コースの仲間は一緒に悩んでくれ、楽しく作業を進めることが出来ました。先生方は沢山アドバイスをくれ、元気づけて下さいました。
人々の生活の営みをどの視点、どの切り口で見て、それをどう理解するかが人類学です。それはとても難しいことでしたが、面白く、人生において大切なことだと思います。人は生きていくなかで他者と接する機会が必ずあり、人と人の関係のなかで私たちの生活は成り立っています。そのため、人類学を学びそれを自身の生活のなかで活かしていくと、自分や地球の身に起きている日常や非日常をもっと面白く、より深く感じられるのではないでしょうか。