コミュニケーションがとれる「言語」能力は身に着けていくべきものです。世の中は自分と同じ意見の人間ばかりではありません。異なる意見の人間でも、異なる文化的社会的コンテクストに置かれた人間でも納得できるように、状況に応じて持論を説得力をもって展開するコミュニケーション能力が必要です。その前提となるのが法制度なり国際関係なり歴史なり異文化なりについての「教養」です。現代日本では教養は異様に軽視されていますが、それは教養が不要だからではなく、その欠如を何とも思わないという風潮が、昨今の問題の根底に共通して存在しています。
比較文学文化研究の目的の一つは、人類が築いてきた様々な文化を,「学際性」と「現代性」という問題意識のもとに比較・検討し,個別の学問分野に閉ざされることのない,開かれた知とバランスのよい批判的思考力を培うことです。旅や留学は,大学で学んでいく知識と、国際的なコミュニケーションやグローバル化する社会に求められる問題解決や交渉について実感させてくれます。
大学生活が経済的にギリギリであったり、また外国に興味が湧かない学生もいるでしょう。ただもし、外国の文化に関心があり、チャンスに恵まれたら、学生時代という時間と体力と柔軟性のあるうちに海外に出るのもいいでしょう。短期間の旅であっても、グローバル化社会において必ず関わる外国の文化を知り、日本について改めて見つめなおすいい機会になります。
静大では就職に関して「磨くのは英語だけでよく、他の外国語は不要。掃いて捨てるほどの外国語大学が日本にあるのだから、英語圏に留学すること」と指導されることもあるようですが、それは理解の欠如です。商社や建築、農業といった分野で、広大な海外に派遣され、その日から現地語を用いて仕事をしなければならくなった、という卒業生の話を度々聞きます。また、海外に出張すると、「日本人は言語があまりにできない」と日本人だけで固まっているジェスチャーと共にどこの国に行っても言われます。英語で最低限のコミュニケーションがとれても、オフでの立ち話、一緒にする食事などの会話は現地語で交わされ、そこでぐっと信頼関係が深まり、孤立も緩和されるでしょう。どの学部学科の所属していても、文系の技術である語学+専門知識があると強みが違います。英語圏そしてそれ以外の様々な国にも目を向けて下さい。知識に加え、実体験が伴うと発想の幅が広がります。
以下は比較文学文化コースの花方先生のご意見の抜粋です。
「静大だけに限らないのだが、日本ではなぜか「グローバル化=英語」という思い込みが一人歩きしていて、英語さえできれば他の外国語は不要という極論が振り回されがちだ。これは日本人の多くが持つ英語コンプレックスの裏返しではないかと思われるが、実際に外国に出、外国人と接する者ならばすぐにその誤りに気づくだろう。「グローバル化」の現在、国際的な場においては自国語と英語に加えてもう一つの言語が求められることが多くなっているのだ。英語さえできればという考えがアメリカにおいてももはや有効ではないのは、『イングロリアス・バスターズ』や『ラッシュアワー3』といったハリウッド映画においてすら、「英語しか分からない」アメリカ人が風刺の対象となっていることからも明らかだ。もちろん日本人学生の場合、英語は様々なメディアにアクセスする上で必要不可欠な第1外国語だが、日本語が日本以外ではほぼ用いられていない以上、英語圏以外の出身者と会話をする時には、もう一つ使える言語があるとないとで便利さがまるで違ってくる」
人文社会科学部は英語教育に力を入れる一方、英語以外の初修外国語も必修です。文化と言えば、国や地域の名称と結びつけられることが多いのですが、人もモノも地球規模で移動する世界にあって、文化だけが国や地域のなかにおさまっているはずがありません。様々な国々が対象である比較文学文化で学び、旅でフィールドワークをしてみて下さい。
ただ、日本の外に出るにあたっては防備が必要です。以下は、ガイドブック+αの準備についてまとめました。
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事前に気温や注意事項といった情報収集をしっかりし、日本から現地の滞在先・訪問先へのルートをしっかり把握する。
書類
* クレジットカード紛失時の現地からの連絡先
* 旅行会社の現地での連絡先と営業時間と休業日
* 日本大使館の所在地
* 宿泊先や訪問先の住所・地図
* パスポートのカラーコピー
* 証明写真
* 旅程全体のプラン(日程・行程)
* 保険会社の提携病院の住所と地図(提携病院が近くにある保険だとお金がなくても安心です)
→これらのコピーを数部準備し、荷物内に分散させる。
持ち物
* 使い慣れないものは持って行かない。特に旅行用となっているものを準備するよりは、物干しなど普通に売られているものが便利です。
* ポンチョや超軽量折り畳み傘など雨具。
* 洗濯石鹸が一個あるとずっと使えて安上がりです。
* トイレットペーパーを1ロール入れておくと、邪魔になるかもしれませんが、助 かる時にはこの上なしです。
* 大抵のものは現地で揃いますが、ボディタオルや爪切りは日本のものがいいでしょう。
* 洋服は伸縮性の高い風呂敷に包むと寒い時の防寒対策にもなります。
* 液体、リチウム電池の予備のバッテリーの所持に注意して下さい。
* 空港で契約した、もしくは海外のフリーのwifi等でカード情報流出が問題になっています。データ管理に注意して下さい。
* ガイドブックが一冊あると便利です。
* 訪問先の国、美術館などを事前に予習をしておくと後悔が少なくて済みます。
外国は、治安が日本と比較にならないほど悪いです。「盗まれる方が悪い、騙される方が悪い」という感覚を持っておきましょう。親切な人や気さくな人は、ありがたい存在ですが、まず疑いをもってかかりましょう。テーブルの上や椅子の上に持ち物を置かず、必ず手に持っておきましょう。荷物はできるだけ少ない方がいいです。
気が進まない時、調子が優れない時は潔く諦めて予定を変え、できる範囲のことをするか休みましょう。
海外では一か月が日本の数年分に匹敵するほどの密度の濃い体験をするでしょう。いい思いもすれば嫌な目にも沢山遭います。浮かれたり、逆に嫌な思いに囚われ過ぎないよう、冷静さを保つことを心掛けて下さい。



















































































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